西鉄(参考画像)

西日本鉄道は、環境対策を強化するため、2020年2月に電気バスを導入すると発表した。電気バスはアイランドシティ自動車営業所に1台導入し、航続距離の測定、運営コストの削減策の効果を確認した上で、電気バスの今後の導入計画を検討する。

電気バスは既存のバスを改造して電動化する。朝・夕のラッシュ時間帯に特化して運行し、昼間は営業所に電気を供給するのに活用する。

電気バスは、走行中に二酸化炭素を排出しない環境対応車だが、1回の充電で運行可能な距離が短く、路線バスとして使った場合、運行途中に充電する必要がある。昼間帯の充電は電力需要のピークを押し上げ、電気基本料金も上がる。また、導入コストの面でも車両改造費や充電設備の設置を含めると通常のディーゼル車と比べて約3倍かかる。

利用者の多い朝・夕ラッシュ時間帯の運行に特化するとともに、昼間帯には車両の電気の余剰分を営業所に供給することで電気基本料金のコスト削減を図る。

電気バス1台を導入して航続距離の測定、電気料金削減の効果や、災害時などに非常電源としての実用性を検証。今後の電気バスの導入を進める上での検討材料にする。

電気バス1台を導入に関する事業費は約6800万円で、国土交通省の「地域交通グリーン化事業」で、約2400万円の補助金が支給される。