トヨタ自動車は、AI(人工知能)エージェントを搭載したレベル4自動運転(限定地域での完全自動運転)のコンセプトカー「LQ」を発表した。10月24日に開催する東京モーターショー2019で世界初公開する予定。また、2020年6月から9月にかけてAIエージェントを搭載したLQの試乗会「トヨタYUIプロジェクトツアー2020」を実施する。

LQは「Learn,Grow,Love」をテーマに、ドライバー一人一人のし好や状態に合わせた移動体験を提供し、時間の経過とともにより愛着を感じてもらえるモビリティを目指して開発した。

LQに搭載するAIエージェント「YUI」は、車内に設置したカメラがドライバーの表情や動作から、感情、眠気などの状態を推定、会話を中心としたコミュニケーションに加えて、覚醒・リラックス誘導機能付きシートや音楽、車内イルミネーション、空調などのHMI(ヒューマンマシンインターフェース)を使って安全・安心・快適な移動することに貢献する。シーンやし好に応じた音楽の選曲・再生や、ドライバーごとに興味のある話題、施設情報を提供する。

パナソニックと共同開発した「無人自動バレーパーキングシステム」や自動運転機能を搭載する。トヨタ紡織と共同開発した「覚醒・リラックス誘導機能付きシート」は、ドライバーの状態に応じてシートに内蔵した複数の空気袋や空調機能によって、覚醒やリラックスをサポートする。

さまざまなスキルを持つ会社と共同開発した製品を採用しており「オープン」がLQのもう一つのテーマになっている。アイシン化工、キャタラーと共同開発した大気浄化塗料は車両走行時、光化学スモッグの原因となる地表付近のオゾンを分解する。

ヘッドランプに内蔵した100万個の微小なミラーを切り替えることで、複雑な図形や文字を路面に描画することができるデジタルマイクロミラーデバイス(DMD)式ヘッドライトを使って車外とのコミュニケーションを可能とする。