エクスパンダー
ベトナム進出25周年式典で挨拶する益子会長

三菱自動車工業は9月12日、ベトナムの生産拠点で、クロスオーバーMPV「エクスパンダー」を2020年から生産開始すると発表した。ベトナムは経済発展に伴う新車市場の急拡大が見込まれており、現地の供給体制を拡充する。

ベトナムの子会社ミツビシ・モーターズ・ベトナム・カンパニー・リミテッド(MMV)は現在、SUV「アウトランダー」をノックダウンで生産している。今回、エクスパンダーを生産するのに伴って、MMVの生産能力増強を検討する。

ベトナムでは2018年10月からインドネシア工場で生産するエクスパンダーを輸入・販売している。2018年度の三菱自のベトナムでの販売台数は約1万4000台と、前年度の2倍と急増し、今後も需要拡大が見込まれるため、現地供給体制を整える。

三菱自は1994年に三菱商事や現地パートナーとの合弁で、MMVの前身である生産・販売会社を設立、ライバルに先駆けてベトナムに進出した。9月12日にはベトナムでの事業開始から25周年を迎えたことを記念して式典を開催した。益子修会長は「(エクスパンダーを現地で生産する)新たな挑戦は、ベトナム事業の持続的な成長を可能にするとともに、雇用の増加、人材育成、投資、技術移転といった面でベトナム自動車産業と地域経済発展に貢献できると信じている」とコメントしている。