フォード・モーター(VW)とフォルクスワーゲンは7月12日、自動運転や電動車両に提携を拡大することで合意したと発表した。VWのヘルベルト・ディース社長とフォードのジェームス・ハケット最高経営責任者(CEO)が共同記者会見で明らかにした。

VWは、フォードの関連会社で自動運転を開発するスタートアップのアルゴAIに26億ドル(約2800億円)出資。VWとフォードで自動運転システムを統合する。アルゴAIの企業価値を70億ドル(約7600億円)以上と評価した。

フォードはVWの電気自動車(EV)のプラットフォームである「MEB」(モジュラー・エレクトリックドライブ・ツールキット)を活用して2023年に欧州市場向けにバッテリーEVを1車種以上を開発・製造する。

フォードとVWは商用版とミディアムクラスのピックアップトラックを共同開発することでも合意している。

さらに巨額のコストが必要となる自動運転システムやEVなど、先進技術分野で開発費用を分担することで、開発期間の短縮や競争力の高い商品を展開する。

VWとフォードは2019年1月、包括提携することで合意し、その後、具体的な協力関係について詳細を詰めてきた。

7月8日にはダイムラーとBMWが自動運転を共同開発することで合意、2024年に自動運転レベル4(限定地域での完全自動運転)のモデルを市場投入する計画。欧米自動車メーカーで自動運転や電動化などの自動車業界のトレンドを軸にした業界再編が加速している。