ビー・エム・ダブリュー(BMWジャパン、上野金太郎社長、東京都港区)は7月22日、電気自動車(EV)の新型SUV「iX3」を発売したと発表した。新世代のパワートレインを採用するなどして、航続可能距離は国内で販売しているEVで最も長い906キロメートル(WLTCモード)を実現した。上野社長は「EVはもはや航続距離だけを心配する時代ではなくなった」とし、新型iX3の拡販に力を入れる方針を示した。
新型iX3はハンガリーで生産する。車両には109.1キロワット時のリチウムイオン電池を搭載。この電池は円筒セルをそのまま電池パックに組み込む設計とし、エネルギー効率を高めたという。SiC(炭価ケイ素)を採用したインバーターや新設計のモーターを組み合わせ、航続距離を延ばすのに役立てた。
EV専用のプラットフォームには電池を一体設計する構造を採用し、強度を確保しながら車両重量の増加を抑制。電動部品の電圧はBMW車で初の800ボルトとし、充電規格「チャデモ」で最大320キロワットの急速充電を受け入れられるようにした。
先進運転支援システム(ADAS)は、視線をドアミラーに移すと自動で車線変更する機能を搭載。BMWがドイツで2023年に世界で初めて実用化したシステムだが、日本では初採用となる。26年11月にはハンズオフ走行の上限速度を時速130キロメートルまで高めるソフトウエアのアップデートも実施する。
このほか、電子プラットフォームも刷新し、ハーネスの使用量を減らすとともに、高性能電子制御ユニットの採用で運動制御の効率を改善した。また、インフォテインメントシステムの基幹システムには新世代の「オペレーティングシステムX」を採用し、エンターテインメント機能も拡張した。
新型車は、BMWの新しい設計思想「ノイエ・クラッセ」を採用した第1弾のモデルになるという。この思想は、EVのほか、ガソリン車などにも適用していく。
iX3の価格は982万円(消費税込み)から。54万4000円の「クリーンエネルギー自動車導入促進補助金」も使用できる。


















