国内の配車アプリ最大手のGOは6月16日、東京証券取引所グロース市場に新規株式公開(IPO)した。初値は公募価格2400円を上回る2910円となり、同日終値も2640円だった。時価総額は約2000億円。国内で今年最大の上場となった。同日の記者会見で中島宏社長は「株価は市場が決めることだが、公募価格を上回ったことは一安心」と述べた。
同社は国内47都道府県でタクシー配車アプリ「GO」を展開しており、累計ダウンロード数は3500万件。東京・名古屋・大阪の3大都市圏の提携車両カバー率は65%で、アプリの利用率が70%とトップだ。タクシー利用の最大市場である東京での一般消費者の認知度も58%と、10年以上トップシェアを堅持している。
中島社長は「提携タクシー会社が増えると、利用者とのマッチングが進む。利用が増えると、提携タクシー会社が増えて利用者の待ち時間が短縮され、顧客満足度が向上し、さらに利用が増える」という好循環が生み出されているという。
また、日本でのタクシーアプリの利用率は3割以下で、7割を超えている韓国や米国、シンガポールなどと比べて低い。このため、日本市場は「多大な成長余地がある」(中島社長)としている。
同社はアプリの利用者の増加で2026年5月期に営業黒字に転換した。今期の業績見通しは売上高が前期比30%増の408億円、営業利益が同2.6倍の70億円を予想する。
一方、同社はタクシードライバー不足に対応するため、米国アルファベット(グーグル)傘下の自動運転サービス会社のウェイモ、日本交通とともに、「ロボットタクシー」と呼ばれる自動運転タクシーの実証走行を都内で実施している。上場により調達した資金を、ロボットタクシーの運行を国内で事業化するためのパッケージの構築や、自動運転車開発の支援に充てる予定だ。ただ、ロボットタクシーの国内での運行時期については、安全・安心なシステムを最優先するため明示していないものの、「着実に積み上げて近い将来、リリースしたい」(同)としている。

















