〈CES2026〉独ボッシュ、マイクロソフトとの協業で「製造革命」 AIで生産効率化へ

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  • 2026年1月6日 11:30

【米ラスベガス=中村俊甫】独ロバート・ボッシュは米ラスベガスのデジタル技術見本市「CES2026」で記者会見を開き、マイクロソフトとの協業で、工場などの生産革新技術の確立を目指すと発表した。人工知能(AI)技術で生産ラインの効率化を目指す。モビリティ関連では自動運転向け技術などで、ソフトウエアとハードウエアの両面から進化を主導する考えを改めて示した。米国の事業環境が急速に変化する中でも、ボッシュは現地への投資計画が予定通り進んでいることを説明した。

マイクロソフトとはITインフラなどの技術知見を生かし、生産効率化に寄与するエージェントAIを開発していく。両社はCESで覚書を取り交わし、「製造革命」を目指すとする。例えば生産ラインのデータから細かなエラーを特定し、生産停止などの未然防止につなげる。コストの削減や夜間休日の従業員の負担軽減にも役立てる。すでに独の産業用センサー大手シックへの導入が決まっているという。

米国の事業環境は自動車と部品への関税率の引き上げや環境規制の見直しなど、トランプ政権下で激変している。ただ、ボッシュは「米国は重要な成長市場の一つ」(ポール・トーマス北米社長)とのメッセージを改めて発信。モビリティ関連では、米新興コディアックAIと協業して、自動運転大型トラックの開発を支援する方針を改めて説明した。カリフォルニア州ローズビルの半導体工場では、予定する2026年後半の炭化ケイ素(SiC)車載半導体の製造開始に向け、総投資額19億ドル(約3000億円)の大部分をすでに投資したという。

ボッシュが開発に力を入れている、次世代車向けの「バイ・ワイヤ」技術では、全世界の売上高が32年に70億ユーロ(約1兆3000億円)以上に達すると見込んでいる。操舵やブレーキ操作を電気信号で伝えるもので、同社は将来の自動運転車の乗り物酔い防止にもつながる技術として開発を進める。このうちブレーキ・バイ・ワイヤは「まもなく世界有数の自動車メーカーで生産が開始される」(トーマス北米社長)と、最新の見通しを説明した。

同社のブースでは、生成AIと大規模言語モデル(LLM)を使った新コックピット技術などを展示予定だ。同技術ではマイクロソフトやAI半導体大手エヌビディアと協業することを昨年末に発表している。

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