大宮自動車教習所(加藤慎也社長、さいたま市見沼区)は、第3回CSP大賞で「モビリティ・ソリューション賞」を受賞した。自動車教習所の特性を生かして、子どもから高齢者まで交通安全について学ぶことができる〝地域交通安全教育センター〟としての役割を担っている。
現在、少子高齢化などが原因で免許取得者の数は減少している。一方で、高齢ドライバーの免許返納も増えつつある。自動車教習所を「免許を取得するだけの場ではなく、その前後も支える場としたい」(加藤社長)と取り組みを始めた。
自動車教習所という特性上、入所の対象とならない未就学児や小・中学生には縁がなかったという。近隣小学校の町探検授業への協力や自治体との付き合いの中で、徐々に交通安全教育の連携が深まってきた。小学生を対象とした自転車講習は、近隣の小学校から引き合いが多い。参加した児童には「こども自転車免許」を渡し、交通安全への意識向上に貢献している。
子ども向けの交通安全教育を行う背景には「教習所とのかかわりをきっかけにクルマに興味を持ってほしい」(同)との想いもある。幼少期から接点を持つことで、若者のクルマ離れを抑止し、運転免許を取得する選択肢を持ってもらう狙いだ。
受賞後、新たに子ども向けの絵本を制作した。自動車教習所で交通ルールを学んだ子リスが成長して運転免許を取得。早速ドライブに出かけると、交通ルールを守らない人がいることにショックを受ける。自信を無くしたリスだが、教習所で学んだことを思い出し、改めて「交通安全の大切さ」を認識する─という内容だ。
高齢ドライバーへの指導なども行う。免許返納が推奨される中、過疎地域ではクルマがないと生活できないという課題が残る。そこで、「元気にドライバーとして生きてもらう」(同)ために、宮崎県の自動車教習所が開発した高齢者向けシステム「セフモ」の導入を検討する。
加藤社長は自動車教習所を通じて「人の役に立つ」ことをしていきたいと考えている。埼玉県警の自転車事故防止策への賛同や地元企業と連携した取り組みを行い、地域の交通安全への意識向上に貢献していく方針だ。





















