欧州自動車工業会(ACEA)が発表した欧州主要18カ国の4月の新車販売台数は93万7358台だった。コロナ禍によるロックダウン(都市封鎖)などで低迷した前年と比べて約3.8倍増加した。ただ、2019年4月の実績と比べると23%低い水準だ。新型コロナウイルス感染再拡大のほか、半導体不足による出荷台数の減少もあって販売低迷が続いている。
欧州最大の市場であるドイツは前年同月比90.0%増の22万9650台となった。19年までは30万台を超えており、本格的な回復には至っていない。このほか、前年と比べて約34倍の水準だったイタリア、約33倍の水準だった英国、約7倍の水準だったフランスと、主要国の全てが19年の実績を下回った。
こうした中、グループ別販売台数では、首位争いが起きている。トップのフォルクスワーゲン(VW)グループは24万6142台と前年の約3.5倍増の水準に戻したが、シェアでは2.8ポイント減の26.3%に低下。一方、ステランティスは前年よりも約4.9倍多い21万3256台に増加し、シェアも5ポイント増の22.8%に伸長。VWとの差を4ポイントに詰めた。
日系自動車メーカーではトヨタ自動車が約4.7倍の5万1795台でシェアは1.0ポイント増の5.5%に増加。日産自動車は約5倍増の1万7734台でシェアは0.5ポイント増の1.9%となった。マツダは約4.6倍増の1万2211台、三菱自動車は同51.2%増の5758台、ホンダが約6.8倍増の4904台だった。
















