日産自動車は、2028年度に欧州市場での企業別平均燃費基準(CAFE)への適合を目指す。達成までの2年間は中国・比亜迪(BYD)から排出権クレジットを購入して対応する。日産は英国工場を拠点に電気自動車(EV)やハイブリッド車(HV)を展開する計画だが、経営再建に向けてコストを削減する必要がある。短期的には排出権取引で投資を抑えつつ、他社と協業しながら新型EVも展開することで基準を満たしていく。
6月23日の定時株主総会の中で、ギョーム・カルティエCPO(チーフ・パフォーマンス・オフィサー)が明らかにした。
欧州では25年から29年まで、販売車両の走行1キロメートル当たりの二酸化炭素(CO2)排出量の企業平均値が93.6グラムを上回る場合、販売台数に応じて罰金が課せられる。これを回避するための排出権取引が認められている。
日産は26~27年度は、BYDからクレジットを購入したという。カルティエCPOは「経済的に最も良い条件のものを選んで購入した。BYDからの購入で、市場平均価格から約60%ほど安く済んだ。(EVへの)投資をするよりもコストが少なくて済んだ」と説明。基準達成に向けた“台数ありき”のEVの値引き販売より、現実的な対応を取ったと話す。
一方、CO2の平均排出基準値は、30年に1キロメートル当たり49.5グラムへと大幅に強化され、35年には0グラムとなる見通し。各社は30年以降、販売台数全体の50%程度をEVにする必要があると言われている。
日産は25年に発表した新型「リーフ」のほか、ルノーとの協業でEV「マイクラ」を展開している。今後はルノーの小型車「トゥインゴ」ベースの新型EVの投入も予定しており、経営再建と並行して対応を急ぐ。


















