日野、北海道・東北・関東の直営販社5社を台湾の和泰汽車に売却

  • 自動車メーカー
  • 2025年12月18日

日野自動車は12月18日、東北海道日野、北海道日野、宮城日野、福島日野、南関東日野の直営販売会社5社について、発行済み株式の80%を台湾の和泰汽車に売却すると発表した。併せて静岡日野の株式の88.5%をAHホールディングス(川村保憲代表、名古屋市瑞穂区)傘下の愛知日野自動車に売却する。売却益は273億4900万円を見込んでおり、2026年4月以降に特別利益として計上する。

日野は理由について、三菱ふそうトラック・バスとの経営統合(26年4月予定)により、同一地域に同じ資本の販売店が併存することで、競争法上の懸念が生じるためだとしている。

売却先に和泰を選んだ理由については、「販社の経営を持続的に維持できる経営基盤や、和泰の経験が競争力強化につながるため」としている。和泰は台湾で日野やトヨタ自動車の販売店を展開するほか、日野とは車両製造の合弁会社も運営するなど、関係が深い。トヨタ自動車も和泰株8.13%を保有している。24年9月には、和泰の関係者が宮城日野を訪れ、意見交換を行うなど、以前から交流があったとみられる。

日野は認証不正問題後、羽村工場(東京都羽村市)や本社の土地の一部を売却するなど、経営のスリム化を進めている。

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