トヨタ自動車は、電気自動車(EV)の充電サービスを刷新する。他メーカー車も使える基本料金不要の急速充電サービスを始めるほか、普通充電器を純正オプションに加え、販売促進策も打ち出す。トヨタは2030年度をめどに国内販売に占めるEVとプラグインハイブリッド車(PHV)の比率を2割前後に増やす構想を販売会社に伝えている。充電サービスを充実させて達成を目指す。
EV「bZ4X」の大幅改良に合わせ「EV・PHV充電サポート」を新しい充電サービス「TEEMO」に刷新する。基本料金を撤廃し、充電器の出力に応じて料金を変動させる仕組みとする。
具体的には、50キロワット級が1分40円、100キロワット級が1分60円、150キロワット級が1分80円。他メーカー車の場合はそれぞれ1分当たり50円、75円、100円とする。トヨタディーラーが現在、全国に約450基を設置しているTEEMO対応の急速充電器が対象だ。
現在は月額1650円の基本料金を支払った上で1分あたり66円の使用料が発生する(プランAの場合)。
eモビリティパワー(幸加木英晃社長、東京都港区)の急速充電網も利用できるが、別の料金体系が適用される。現行サービスの会員は26年度以降に新サービスに移行してもらう。
自動車メーカーが提供する充電サービスで最も加入者が多いとみられる日産自動車の場合、月額基本料金は4400円で、101分目の充電から1分当たり44円の料金がかかる(基本料金が安いプランの場合)。日産車オーナーが出力50キロワットの急速充電器を使用する場合、月に約80分未満の利用ならトヨタのサービスの方が割安になる計算だ。
自動車メーカーやインポーター(輸入業者)の充電サービスは自社客のみに限るケースが一般的だった。以前は日産が他メーカー車も利用できるようにしていたが「自社客がディーラーの充電器を自由に利用しにくくなり、顧客満足の低下につながる可能性がある」(当時の日産担当者)と、23年にサービス対象を自社客に限定した。
トヨタは、充電予約機能の活用などで自社客の満足度を保ちながら他メーカー車の利用も促し、充電サービスの採算改善にも役立てる。ホンダも、基本料金なしで他メーカー車の利用を認める充電サービスを今月から始めている。
普通充電器の提案も強化する。従来は非純正だった普通充電器を純正オプションに追加するほか、購入費の一部を「トヨタウォレット」経由で還元する販促策などを打ち出す考えだ。



















