2020年4月の欧州新車販売76%減 生産やディーラー営業の停止響く 欧州自動車工業会

  • 自動車メーカー
  • 2020年5月21日

 欧州自動車工業会(ACEA)が19日発表した4月の欧州連合(EU)の新車販売台数(乗用車)は、前年同月比76.3%減の27万682台となり前年実績を大幅に下回った。新型コロナウイルスの感染拡大による自動車生産の停止や多くの地域で新車ディーラーが1カ月にわたり営業を停止した影響が表れた。

 3月実績(同55.1%減)に比べてマイナス幅が広がった。感染影響が大きかったイタリアは同97.6%減の4279台、スペインは同96.5%減の4163台と壊滅的な状況となった。一方、欧州最大市場となるドイツは同61.1%減の12万840台だった。イギリスは同97.3%の4321台。

 メーカー別では独フォルクスワーゲングループが、同72.7%減の7万7862台、仏PSAグループが同81.2%減の3万6718台、ルノーグループが同79.0%減の2万7740台、FCAグループが87.7%減の1万419台だった。日系メーカーはトヨタ自動車が同74.0%減の1万4692台、日産自動車が同84.5%減の3771台、ホンダが同83.0%減の1008台だった。

 5月は欧州でも多くの自動車メーカーが生産を再開しているが正常化には至っておらず、販売の回復も時間がかかりそうだ。

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