アステモ(竹内弘平社長、東京都千代田区)は9月25日、TDKが展開する車載用電源製品の新規開発事業を承継すると発表した。会社分割(簡易吸収分割)方式とし、今後、両社で吸収分割契約を締結する予定。発効は2026年4月を予定し、対価は43億円としている。

アステモは、ソフトウエア・デファインド・ビークル(SDV)時代の電動化・知能化のリーディングカンパニーを目指し、技術開発や体制の構築に取り組んできた。いわゆる「インカー」領域に加えて、「アウトカー」 領域では、インフラやエネルギー供給網との連携を視野に入れたエネルギーマネジメント技術の高度化にも取り組んでいる。その中で電源系技術は、次世代車両開発を支える技術として重要な要素と位置付けており、今回の事業承継によりさらに強化していく考えだ。

アステモは今回、TDKが⾧年にわたる市場展開により技術的信頼性を築いてきたDC-DCコンバーターやオンボードチャージャー(OBC)などの電源系技術と、それを支える開発人材や資産を含む車載用電源製品の新規開発事業を承継する。電動化領域における技術基盤を拡充するとともに、エネルギーマネジメント技術の高度化と再構築が可能となる、としている。