CM総合研究所(関根心太郎代表、東京都千代田区)は、2025年5月度のCM好感度ランキングを公表した。総合ランキングでは任天堂の新型ゲーム機「スイッチ2」が初の首位を獲得。自動車業類は23カ月連続してトップテンを逃したが、日産自動車が同業類としては24年1月度以来、16カ月ぶりのトップ20入りを果たした。

 東京キー5局でオンエアされた全CMを採録・分析するとともに、特約視聴者モニター3千人にCMの印象・商品購買の意向などを聞いた。今回の対象期間の2025年4月20日~5月19日に放映された全CMは2330銘柄(前月比245銘柄減)で、このうち自動車業類は53銘柄(同13銘柄減)だった。

 自動車業類では、日産が新たなブランドコミュニケーション戦略の発表に合わせて、アンバサダーに起用した鈴木亮平が出演する新CMの出足が好調だ。ランキングは自動車業類が1位、総合ランキングでも14位となった。

 CM総研はこの日産に注目。「心にグッッッッッっとくるクルマ」篇のCMでは、さっそうと「フェアレディZ」を乗りこなす鈴木が「車ってさ、ワクワクしなきゃ。でしょ?」と、運転の楽しさをアピール。さらに「ビューン」などのせりふで車を駆る高揚感を表現した。今回もラストカットは「やっちゃえNISSAN」で締めくくる。

 男女ともに支持を得て、特に50歳代男性では総合1位を獲得。CM好感要因では「出演者」「映像・画像がよい」「宣伝文句」で好評価となった。視聴者からは「見ているこちらもワクワクする」「新しい日産の顔の鈴木さんがとても良い。パワーを感じる」とのコメントが。鈴木の爽やかさとカッコ良さを上手に引き出し、視聴者をひきつけた。「お客さまを起点に再出発する」という日産の新たなPRコンセプトの下で、視聴者への浸透が期待される。