デンソーは9日、本社5号館(愛知県刈谷市)の旧「デンソーギャラリー」を刷新し、「デンソーミュージアム」としてオープンすると発表した。昨年12月の創立75周年を機に、従来の製品紹介にとどまらない展示施設として、同社の挑戦の歴史やビジョンを伝える内容とした。ギャラリー時代の年間3.5万人を超える年間5万人の来場者数を目指す。入場は無料、一般公開は16日から。
ミュージアムは5つのエリアで構成される。「たった3坪」の作業場で始まった創業期の逸話を床に配置した3坪のモニターで表示する「オリジン」に始まり、カーエアコンやオルタネーターといった製品誕生の秘話や、実現したい未来までを豊富な資料や動画で紹介。洗濯機や携帯電話、ワインセーバーといった意外な製品、過去に手掛けた製品も展示する。
同社が生み出した世界初の製品や技術は180にも及ぶ。これらを壁面に掲げたプレートで紹介する。企画を担当した広報渉外部ブランド推進室の田中淳担当課長は「デンソーの精神が伝わる展示を心掛けた。QRコードやカーレースをテーマにした企画展など、随時更新することも検討する」と語った。