道内で外国人レンタカー利用が急増した。北海道地区レンタカー協会連合会がまとめた2024年度(2024年4月~25年3月)の外国人レンタカー利用実績によると、1年間の貸渡件数は14万133件となり、前年度比44.1%増を記録。コロナ禍前の19年度を大幅に上回り過去最高だった。台湾や韓国、香港などアジアから来道した観光客の利用が8割を占める一方、米国など欧米客の利用も大幅に増加。外国人利用のすそ野が広がっている。
これまでの過去最高は19年度で、9万9176件だった。新型コロナウイルス感染拡大の影響で観光需要が激減した20、21年は1千件前後まで落ち込んだが、23年度には9万7273件と回復。24年度は前年の1.4倍にまで膨らんだ。
外国人レンタカー利用は、道内を訪れる外国人観光客の増加とともに右肩上がりで伸びてきた。10年度に約1万件だった利用件数は、10年後の19年に9万9176件まで増加。コロナ禍による需要減退を挟み、24年度は10万件を大幅に上回るまでになった。需要拡大とともに、新車供給の回復でレンタカー保有台数が増加していることも追い風になっている。
全国レンタカー協会の統計によると、24年3月末の道内レンタカー保有台数は7万9618台で、1年前と比べて10.3%増えた。その後も新車供給は回復に進んでおり、車両増が、おう盛な需要の取り込みにつながった。
外国人利用者を国・地域別にみると、台湾が全体の22.2%を占め最多。多い順に韓国、香港、シンガポール、タイと続く。
一方、欧米の利用拡大も目立つ。米国は1万697件となり、前年度と比べて73.2%増えた。欧州も同59.9%増の7259件を記録。円安などで訪日外国人観光客が増えた影響がレンタカー利用にも波及した格好だ。