部品メーカー大手のアステモ(竹内弘平社長、東京都千代田区)は、車輪に駆動モーターを組み込む「インホイールモーター」を開発し、21日開幕の「人とくるまのテクノロジー展」で披露した。2030年頃の実用化を目指す。

 軽自動車などを想定した12㌅に対応する。1基当たりの定格出力は5.5㌔㍗(約7.5馬力)/最大出力は13㌔㍗(約17.7馬力)。シンプルな空冷ながら、回転部の表面に放熱フィンを刻む「ロータリーフィン構造」で安定した冷却性能を持たせた。

 インホイールモーターは、車室を広く取れるほか、4輪を個別に制御することで運動性能や旋回性などが飛躍的に向上する期待の技術。一方、バネ下の激しい振動や埃(ほこり)に耐えたり、安定した出力を出せるよう効率的に冷却することなどが課題だ。

 アステモは、油冷式の16/19㌅対応インホイールモーターも開発している。