日本自動車殿堂(会長=藤本隆宏東京大学名誉教授)は6日、2024年「殿堂者(殿堂入り)」を発表した。トヨタ自動車の内山田竹志エグゼクティブフェローら5人が受賞した。内山田氏は世界初の量産ハイブリッド車(HV)の開発を主導し、環境対応の主流技術として世界に定着させた功績が評価された。「歴史遺産車」ではスズキ「アルト」など4車種、「日本自動車殿堂イヤー賞」はトヨタ「クラウン」など4車種が選ばれた。
殿堂入りしたのは内山田氏のほか、二・四輪誌の刊行を通じてモビリティ文化の発展に寄与した故・酒井文人氏(全日本モーターサイクルクラブ連盟初代理事長、八重洲出版元社長)、日米自動車産業の経営分析に取り組んだ故・下川浩一氏(法政大学名誉教授、東海学園大学名誉教授)、内燃機関技術の研究をけん引してきた大聖泰弘氏(早稲田大学名誉教授)、QRコードを開発した原昌宏氏(デンソーウェーブ主席技師、福井大学客員教授、名古屋学院大学特任教授)。それぞれ日本の自動車産業の発展に貢献してきた点が評価された。
歴史遺産車にはアルトのほか、空冷単気筒エンジンを搭載した日本初のモーターサイクル「NS号」やトヨタ「2000GT」、スバル「レガシィ」が選ばれた。イヤー賞ではクラウンのセダンが乗用車部門である「カーオブザイヤー」を受賞。スポーツタイプもデザイン部門で受賞した。輸入車部門はボルボ「EX30」、技術部門はマツダのパワートレイン「eスカイアクティブR―EV」と同システムを搭載した「MX―30 ロータリーEV」が選ばれた。
表彰式は11月13日に学士会館(東京都千代田区)で開く。