「私は現実主義だから」―。爆音が響くサーキットで「脱炭素化を実現する多様なパワートレインの選択肢を追い求める理由」を記者に問われ、豊田章男会長はこともなげにこう答えた。水素エンジン車による耐久レースでは「モリゾウ」として初戦からステアリングを握る。当時は「社長の道楽」と後ろ指をさされたりしたが、電気自動車(EV)販売が踊り場に差し掛かると「章男さ…