日産自動車は3日、「セレナ」のハイブリッド車(HV)「eパワー」に四輪駆動車を設定し、11月中旬から発売すると発表した。回生ブレーキを組み合わせた4輪制御技術「eフォース」を採用し、雪道などでの走行安定性を高めた。

 前輪に出力120㌔㍗(約163馬力)、後輪に60㌔㍗(約82馬力)のモーターをそれぞれ搭載した。新設定の「スノーモード」では、ゼロ発進時から後輪を駆動させ、雪上での発進や登坂時などで力を発揮するという。車内空間や荷室の確保のため、後輪サスペンションやリアフロアも再設計した。ただ、運転支援技術「プロパイロット2.0」などを搭載する最上位グレード「ルキシオン」は生産工程上の問題から設定を見送った。

 価格は361万4600円(消費税込み)から。eパワーの二輪駆動車と比べて約35万円高となる。販売面では「セレナ」シリーズの約1割を目指す。