ホンダは6月13日、軽商用電気自動車(EV)「N-VAN e:」(エヌバンイー)の価格やスペックを公表し、10月10日に発売すると発表した。航続距離は245kmを確保し、価格は243万9800円~291万9400円(消費税込み)に設定した。環境省が電動トラックを導入する法人や自治体に交付する補助金(LEVO補助金)を使用した場合、全グレードを通じて200万円以下で購入できる。個人は55万円の「クリーンエネルギー自動車補助金」(CEV補助金)の利用が可能。販売計画は非公表とした。

エヌバンイーは、「N-VAN」をベースにしたEV。軽用に小型化した電動アクスル、高電圧部品の集中配置などで、容量29.6kW時の電池を搭載するスペースを確保。荷室容量や開口部などを維持した上で245kmの航続距離を実現した。

充電時間は6.0kWの普通充電で約4時間30分、50kWの急速充電で約30分。バッテリーの冷却・加温システムの採用により、温度変化によるバッテリーの性能劣化も抑制する。

EVとしての性能だけではなく、安全性能の向上も図った。最新のホンダセンシングを全車種に標準装備したほか、軽商用バンとして初めてサイドカーテンエアバッグを運転席と助手席に標準装備した。

グレードは、個人向けも想定した「L4」「ファン」と、装備を簡素化した法人向け仕様の「G」「L2」の計4種類を設定した。GとL2は、メーカーによるフリート販売とオンライン販売サイト「ホンダオン」のみの限定販売とする。