トヨタ自動車は6月3日、型式指定申請に関する手続きで不正行為があったと発表した。現行生産車3車種、過去生産車4車種の計7車種で、国が定める基準と異なる方法で試験を行っていた。現行生産車種で不正が判明した「カローラフィールダー」と同「アクシオ」、「ヤリスクロス」については同日から出荷と販売を停止する。過去生産車も含めトヨタは「法規に定められている性能に問題ないことを確認している」ことから、直ちに使用を控える必要はないとしている。

過去生産車では衝突試験などの試験方法に誤りがあったという。対象車種は「クラウン」と「アイシス」、「シエンタ」、「レクサスRX」の4車種。現行生産車の3車種では、歩行者と乗員保護試験でのデータ不備が発覚した。トヨタは国土交通省の指導のもと「速やかに適切な対応を進める」としている。

トヨタは、グループの日野自動車やダイハツ工業、豊田自動織機で不正が相次いで発覚したことを受け、1月に「グループビジョン」を発表していた。一連の不正を受けて国交省は自動車メーカーなどに社内調査を指示したところ、トヨタ本体でも不正が発覚した格好だ。