粉砕したウニの殻(写真右)を樹脂などに混ぜると消臭効果が期待できる

河西工業は、ウニの殻から作った新素材「ウニライト」を「人とくるまのテクノロジー展2024横浜」で紹介した。ウニ殻は表面に多量の穴が空いている「多孔質構造」で、臭いや揮発性有機化合物(VOC)を吸収、吸着する性質があるという。ウニ殻を破砕・焼成したウニライトは、樹脂など他の材料と混ぜることで、消臭効果が期待できるという。

沿岸地域では、ウニの大量発生が原因で藻が繁茂しなくなる「磯焼け」が問題になっている。ウニの殻を利用することでこの磯焼け低減に繋がる。また、養殖されたウニも、殻は産業廃棄物として処理されており、この点でも環境に貢献できるとしている。

同社の主力商品である内装部品とのシナジーも期待できると見ており、次世代素材として売り込んでいく方針だ。