「ゲートウェイ」向け宇宙用リチウムイオン電池

 三菱電機は9日、宇宙航空研究開発機構(JAXA)から、月周回有人拠点「Gateway(ゲートウェイ)」向けの宇宙用リチウムイオン電池(LIB)を受注したと発表した。同製品は、国内外の衛星向けに多くの納入実績を持ち、全て正常に運用されている高い信頼性が支持され、受注につながった。今後は月面探査車など宇宙のモビリティで活用が広がることも想定している。

 米国が主導する月面探査プログラム「アルテミス計画」では、日本の貢献分野として、ゲートウェイ居住棟への機器(電池など)提供に向けた協力について合意されている。

 同社の宇宙用LIBの受注は、居住・ロジスティクス拠点向けや、国際居住棟向けに続いて3例目となる。

 LIBは宇宙用の電源関連機器のキーデバイスとされる。同社の電池などは、車載や民生で培った技術も活用しているが、特に宇宙分野において高く評価されているという。今回受注した電池を直接、地上で活用することは見込んでいないが、過酷な環境でも問題なく機能することから、今後は月面探査車などへの実装も想定する。