半導体素材大手のJSRは、官民ファンドの産業革新投資機構(JIC)による株式公開買い付け(TOB)がこのほど成立したと発表した。議決権数では約84%超の応募があった。JICは約9千億円を投じてJSRの全株取得の意向を示しており、残る株式を取得して完全子会社化する予定。これに伴い、JSRは今夏にも上場廃止となる見通しだ。

 TOB成立を受け、JIC子会社であるJICキャピタルの池内省五社長CEO(最高経営責任者)は「JSRを核として業界再編を実現し、半導体材料メーカーの国際競争力をさらに高めていく」とコメントした。