先端半導体の新会社ラピダス(小池淳義社長、東京都千代田区)は12日、米カリフォルニア州シリコンバレーに新会社を設立したと発表した。米国での顧客開拓・半導体設計支援が目的。米国に拠点を設ける方針をかねて示しており、人工知能(AI)半導体関連の企業が集積するシリコンバレー周辺での顧客開拓を進める。

 新会社は「ラピダス デザイン ソリューションズ」。シリコンバレーのサンタクララに設けた。責任者として、米AMDやIBMなどでセールスマーケティングを担当してきたアンリ・リシャール氏がジェネラルマネージャー兼社長に就いた。

 会社設立に関する記者会見を11日(現地時間)に開いた。ラピダスは、IBMのニューヨーク州アルバニーにある研究所に社員を送り、技術習得を進めており、先日も派遣人員を倍増させる計画を表明。会見にはIBM幹部も出席し、アルバニーでの研究活動が順調に進んでいることを説明した。また、経済産業省商務情報政策局の野原諭局長がビデオメッセージを寄せ、日米両国の半導体産業、ユーザー産業の双方に更なる連携拡大が進むと期待する考えを示した。

 ラピダスは昨年、西村康稔経済産業相(当時)や小池社長の訪米に合わせ、シリコンバレー周辺で拠点を設ける方針を現地で表明していた。