トヨタ自動車の中国現地法人と、三菱グループで資源ビジネスを展開する明和産業は、中国で車載電池の資源循環事業を手がける共同出資会社を設立することで合意したと発表した。国有企業である中国五鉱集団傘下の事業会社も参画し、2024年中の設立を目指す。蓄電システムの製造販売などに取り組み、資源循環のバリューチェーンづくりに取り組む。

 トヨタと明和産業の中国現法のほか、中国五鉱集団傘下で車載電池のリユース事業や電池リサイクル事業を展開する企業2社が参画する。4社の出資比率は非公表。車載電池を再利用した再生可能エネルギー向け蓄電システムを販売する予定。またニッケルやリチウムなど再生資源の販売も想定する。電池の回収から再利用、資源循環までを一挙に担うスキームになる。

 トヨタは「車載用電池のカスケード利用(品質などに応じた再利用)に関する海外合弁事業は初」としている。世界に先駆けて車載中古電池市場が形成されつつある中国で事業化に取り組む。