電機メーカー大手のスイスのABBは3月29日、明日開催されるFIA「フォーミュラE世界選手権」東京大会に供給する専用の急速充電器をレース会場で公開した。レース用と同じスペックの充電器「テラ184」などの「テラシリーズ」を、2024年に国内で1千台設置する計画を公表した。1台を充電する場合の最大出力は160kWで、約30分で満充電できる。充電口は2口あり、2台を同時に充電できる仕様とした。

フォーミュラEで使用される急速充電器は、ABBがレース専用に開発したもの。全チームに1基ずつ供給する。大会では、充電の残量をリアルタイムで確認できるソフトウェアもあわせて提供する。

ABBは世界で5万基以上、そのうち日本で900基を超える急速充電器を設置している。主力製品であるテラ184について石川雅康取締役エレクトリフィケーション事業本部長は「フォーミュラEで培ったコンパクトさ(に繋がる技術)が生きている」と話す。レース場の限られたスペースに配置するため充電器の小型化を進め、そのノウハウを市販用にも活用したと言う。石川取締役は「充電器の領域は今後、大規模な投資が見込まれる。(フォーミュラEを通じて)当社の製品を広げていければ」と期待を込めた。