トヨタ紡織は、シート座面がユーザーに合わせて自在に変形するコンセプトモデル「VODY2・0」を東急プラザ渋谷(東京都渋谷区)で体験展示している。ファッションと芸術のイベント「東京クリエイティブサロン2024」で実施している企画で、商業施設での展示は今回が初となる。都心に住む女性をターゲットに、写真映えするカラフルな体験空間を演出している。

 VODY2・0は、ゴムチューブに繊維を筒状に編み込んだ「マッキベン型人工筋肉」をシートに内蔵し、チューブ内に空気を出し入れすることで座面を最適な形状に変化させる。背中や腰が触れるところに体の圧力を検知するセンサーを組み込み、走行状況に応じて座り心地を微調整できるのが特徴だ。

 現在は実証段階で、昨秋の「ジャパンモビリティショー2023」にも展示した。今回の展示会場である東急プラザ渋谷は、トレンドに敏感な20~40歳代の女性が多く訪れる。同社の安田仁司デザイン部長は「ファッションやデザインに興味が強い人に体験してもらいたい。日常的に運転をしない人も多いと思うので、そういう視点でも感想をもらえれば」と語った。

 若年層に関心を持ってもらおうとネオンカラーを基調とした会場にし、SNS(ソーシャルネットワーキングサービス)上での〝映え〟を狙った。

 東京クリエイティブサロン2024は24日まで。