国内鉄鋼大手3社は13日、2024年春季労使交渉(春闘)において、過去最大の賃上げを行うと発表した。組合員平均のベースアップ(ベア)で、日本製鉄は月3万5千円、JFEスチールは月3万円、神戸製鋼所は月3万円の賃上げを実施する。優秀な人材の確保が課題となる中「総合重工や電機、自動車など大手製造業の動向を注視し、そん色のない水準を目指した」(神戸製鋼)としている。

 日鉄は、労組が要求したベア相当分3万円を上回る回答となり、定期昇給分を含んだ平均賃上げ率はプラス14.2%だった。初任給も見直し、4大卒で18.3%増となる月4万1千円を増額する。

 JFEスチールと神戸製鋼は労組の要求に満額回答した。JFEスチールの定期昇給分を含んだ平均賃上げ率は12.5%となった。中でも若年層の処遇改善を重視し、10~20代に関しては平均で18.5%の賃上げ率となった。神戸製鋼の賃上げ率は平均で12.8%となった。

(2024/3/14修正)