マツダが9日に発表した2023年4~12月期の営業利益は2002億円(前年同期比82.9%増)と、15年同期の1734億円を上回り、過去最高を更新した。品質費用の増加や物流費の上昇が収益を圧迫したが、販売台数の増加や高単価商品の比率上昇、円安の効果で大幅に利益を上積みした。売上高、当期純利益も過去最高を更新した。
グローバル販売台数は前年同期比16.9%増の93万台だった。生産制約の解消に加え、主力市場の北米で新型車「CX―90」の販売が好調だった。台数増や車種構成の改善が1195億円の増益要因となり、利益を押し上げた。
通期の業績見通しは据え置いた。ジェフリー・エイチ・ガイトン専務執行役員兼最高財務責任者(CFO)は、「能登半島地震など経営環境の変化による影響について精査中だ」と、24年1~3月期の下振れ要因に言及した。