ブリヂストンは、タイヤやホース事業から生まれたゴム人工筋肉「ラバーアクチュエーター」を使った展示を体験型ストア「b8ta Tokyo―Shibuya(ベータトウキョウ・シブヤ)」(東京都渋谷区)で14日まで開催している。これまで展示会などに出展していたが、一般向けのPRは初めてだ。
ゴム人工筋肉を握ると力の強さを検知し、周辺にある約30本のオブジェが呼応して動く。14日のバレンタインデーに合わせ、感謝の気持ちを伝える手段として披露する。若手社員3人が企画し、体のこわばりなど、人の気持ちが筋肉に現れることから着想を得たという。
同社は、ゴム人工筋肉によるソフトロボティクス事業の社内ベンチャーを立ち上げ、2024~26年での小規模事業化を目指している。製造や物流現場用「ロボットハンド」にとどまらず、人同士のコミュニケーションや暮らしへの貢献など、ゴムの柔らかさを生かした新たな可能性を模索している。同社ソフトロボティクスベンチャーズの荒井航さん(32)は「業務の効率化とは違う側面でも、人を勇気付けたり、役に立つことで幸せになる世界を作っていきたい」と語った。