トヨタ自動車の佐藤恒治社長は1月16日、報道陣の取材に応じ、ダイハツ工業とトヨタの役割分担を見直す方針を示した。1カ月後をめどとする再発防止策の策定に合わせて公表する。佐藤社長は「ダイハツのコアは軽。登録車の開発で身の丈を超えた負担がかかったとすれば、ホームに軸足をおいてそれ以外はグループ全体で補完する」と述べ、軽事業にダイハツのリソースを集中させていく可能性を示唆した。

再発防止策や事業領域の見直しと同時にダイハツの新経営体制も公表する。「ダイハツらしいクルマづくりを地に足をつけてやっていける事業領域を定め、そのスキームが有効に機能するように経営体制も見直すべき」と述べた。

16日に国土交通省がダイハツに是正命令を出し、3車種の型式指定取り消しの手続きを開始したことについては「開発完了後ではなく、開発段階のものを認証に出した。極めて重い不正。ダイハツ車を日々ご愛顧いただいているお客さまにご不安、ご迷惑をおかけしてしまい、改めて心から深くおわび申し上げたい」と謝罪した。

一方、型式指定取り消しの対象となったモデルで販売済みの車両については「型式は取り消されることはない。基本的にはそのままお乗りいただける」と述べた。