バンの販売が過去最高

 メルセデス・ベンツは、2023年の新車販売台数が乗用車、バンの合計で前年比1.4%増の249万1600台だったと発表した。サプライチェーンの混乱で部品供給不足が生じ乗用車は微増にとどまったが、過去最高の台数を記録したバンと電気自動車(EV)で増加につなげた。乗用車のEVは6割強拡大。EVとハイブリッド車(HV)の販売構成比は合計で2割近くを占めた。

 オラ・ケレニウスCEOは23年の販売について「『マイバッハ』『Gクラス』『AMG』などの高級モデルが過去最高のパフォーマンスを発揮した。電動車の販売は依然として増加し、特に新しい『Eクラス』が好評だ。バンも新記録を達成した」と総括。その上で24年は「Gクラスの電動車、『AMG GTクーペ』、新しいEVバン『eスプリンター』で勢いを維持していく」と抱負を述べた。

 乗用車のクラス別では高級モデルが前年並み、量販モデルが微減、エントリーモデルが4%弱の増加だった。量販モデルは「Cクラス」が1割ほど伸びたが、「Eクラス」が48㌾系電装システムの部品供給不足と、全面改良前の買い控えなどで伸び悩みトータルではマイナスだった。

 エントリーモデルはEVの「EQA」が6割弱、「EQB」が2倍強それぞれ増加した。

 バンの地域別販売は、重要市場の欧州が同7.7%、北米が同12.6%それぞれ伸びた。米国は過去最高の台数だった。EVバンは同51.3%増の2万2700台に拡大した。