スバルの加藤章浩執行役員(左)とキントの小寺信也社長

 スバルは12日、サブスクリプション(定額利用)サービス「KINTO」(キント)で新車の取り扱いを今夏から始めると発表した。キントがトヨタ自動車以外の車両を扱うのは初めて。若年層を中心に新たな顧客の獲得を狙う。対象車種はサービス開始に合わせて公表する。その後も車種を増やし、キント専用グレードの設定も検討する。

 スバルとKINTO(キント、小寺信也社長、名古屋市中村区)は2023年7月に業務提携した。残価設定ローンをはじめ、従来の購入手法ではカバーしきれないクルマの所有を前提としない需要を開拓する。

 スバルは、21年3月にアイサイトを搭載した中古車を対象に神奈川県と新潟県で「スバルサブスクプラン」を展開した。ただ、現在は新規申込を停止している。サブスク事業を担当する販売促進部の西久保真一郎氏は「(サブスクサービスを)自社で立ち上げることが難しいと痛感した。認知を広げていくことが難しい。サブスクで認知が高い、キントとやれることに大きなメリットを感じている」と語った。