鈴木俊宏社長(左)とインド・モディ首相

 スズキは10日、3820億ルピー(約6662億円)を投じ、インドの生産能力を増強すると発表した。グジャラート州に年産能力100万台規模の工場を新設する。また、将来的な電気自動車(EV)生産を視野に、スズキ・モーター・グジャラート(SMG)の既存工場にラインを増設し、年産能力を25万台分増やす。稼働時期はSMGの新ラインが2026年度、新工場が28年度の予定だ。一連の投資で年産400万台以上の生産能力を確保する。

 投資の内訳は、グジャラート新工場が3500億ルピー(約6103億円)、SMGの新ラインが320億ルピー(約558億円)。グジャラート新工場については、同州政府と新設に向けて基本合意した。マルチ・スズキ・インディアが運営する。取得する土地や生産車種などは今後詰める。また、SMGのグジャラート工場の増設ラインは、EVの増産などに充てる。ラインの追加でSMGの年産能力は100万台となる。

 スズキは、30年度までにインドで約400万台の年産能力を確保する計画を掲げている。現在の年産能力は225万台だ。25年には年産最大100万台のハリヤナ州カルコダの新工場が稼働する。今回の投資を含めると、インドでの年産能力は計画どおり400万台を超えることになる。