ヴィテスコのeアクスル

 独シェフラーは、eアクスルなどを手がける独ヴィテスコ・テクノロジーズの吸収合併に向け、企業結合契約(BCA)を11月末に結んだと発表した。シェフラーは10月9日から12月15日まで、ヴィテスコへの株式公開買付け(TOB)を実施している。買付価格は1株あたり94ユーロ(約1万5千円)で、10月6日の取引終値に約25%上乗せした。

 ヴィテスコは、コンチネンタルのパワートレイン部門が分離独立し、2021年に独フランクフルト証券取引所に上場している。シェフラーはヴィテスコを合併後、車両運動技術の4領域に特化した事業ポートフォリオを作り、特に電動化分野で幅広い製品を提供するとしている。社名はシェフラーとなる予定。

 両社の経営陣による統合委員会が立ち上がり、24年半ばには共同事業計画を作成するという。シェフラーのクラウス・ローゼンフェルドCEO(最高経営責任者)は「両社が理想的に補完し合い、より強固になると確信している。厳しい協議の末、迅速で効率的な統合を実現する基盤が整った」とコメントした。

 合併後のシェフラーの年間売上高は約250億ユーロ(約4兆円)で、従業員数は12万人以上になるという。