日本製鉄は、カナダの原料炭メーカーであるテックリソーシズが新たに設立する製鉄用原料炭事業会社のエルクバレーリソーシズ(EVR)に20%出資すると発表した。今回の出資によって、高炉水素還元プロセスで必要な高品質製鉄用原料炭を安定して調達できる環境を整え、サプライチェーン(供給網)の強化につなげる狙いだ。

 テック社は、製鉄用原料炭事業を分社化し、EVRを新設する。日本製鉄は完全子会社のNSカナディアンリソーシズを通じてEVRに出資する。生産過程における二酸化炭素(CO2)排出量を軽減できる高炉水素還元プロセスでは、高品質の原料炭を用いる必要がある。日本製鉄は、石炭調達における自山鉱比率を足元の20%から30%に引き上げることで、優良原料を安定して調達できる環境を整える。

 EVRは製鉄用原料炭の採掘、販売を目的にカナダのバンクーバーに設立予定。年間生産能力は合計で約2500万~2700万㌧となる見込み。テック社は製鉄用原料炭事業資産をEVRに移管した上で、持株分の77%をスイスのグレンコア社、20%を日本製鉄、3%を韓国のポスコ社に譲渡する。