日野自動車は27日、2024年3月期の通期業績予想を下方修正し、当期純損益が220億円の赤字になりそうだと発表した。7月27日に発表した前回予想では100億円の黒字を見込んでいたが、一転して4年連続の赤字となる。海外市場の減速に加え、エンジン認証不正をめぐる米国での訴訟で約350億円の和解金が発生した影響などを織り込んだ。

 23年4~9月期の販売台数は前年同期比11.2%減の6万5500台へと減少。国内は1万8900台で同1.2%の微減にとどまったものの、インドネシアやベトナム、タイなどの市場減速で海外販売が同14.8%減の4万6600台と大きく落ち込んだ。円安に振れた影響で売上高は増収となったが、材料市況の悪化などで営業減益となった。

 通期の営業利益予想は、円安の効果が160億円の増益要因となるものの、海外の販売減速などで200億円から10億円に下方修正した。販売台数も15万9千台から13万8千台に修正した。