JVCケンウッドは、中国の生産拠点「上海ケンウッドエレクトロニクス(SKE)」の事業活動を9月末で終えたと発表した。SKEではカーナビゲーション(カーナビ)やオーディオ製品を生産していた。同社はSKEの株式譲渡の検討も進めており、20日付で売買契約も結んだ。譲渡先は中国籍の法人だが詳細は開示していない。連結業績への影響も現時点で確定していないという。
同社は、地政学リスクや為替リスクの回避を目的に、海外生産する国内向けカーナビなどの生産をJVCケンウッド長野(白須良社長、長野県伊那市)へ移管しつつある。25年度を最終年度とする中期経営計画に基づき、総生産量などに見合った生産体制づくりや生産自動化の推進、事業体質の強化を今後も図る。
SKEは1994年に設立し、カーエレクトロニクス製品を生産してきた。2023年3月期の業績は売上収益142億5千万円、営業利益5億1900万円、当期利益5億3500万円。3月末時点の従業員数は410人。