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 CM総合研究所(関根心太郎代表、東京都千代田区)は、2023年9月度のCM好感度ランキングを公表した。総合ランキングでは、KDDI「au」が6カ月ぶりに首位を獲得し、〝イケメン〟俳優を起用した花王の洗濯用洗剤「アタックZERO」が1ランク上昇し2位となった。自動車業類は3カ月連続でトップテンを逃した。

 東京キー5局でオンエアされた全CMを採録・分析するとともに、特約視聴者モニター3千人にCMの印象・商品購買の意向などを聞いた。今回の対象期間の2023年8月20日~9月19日に放映された全CMは2385銘柄(前月比40銘柄増)で、このうち自動車業類は55銘柄(同2銘柄増)だった。

 自動車業類では、三菱「デリカミニ」が5カ月連続で首位を獲得し人気の高さを示した。2位は初登場となったスバルの新型SUV「レヴォーグレイバック」で好スタートを切った。3位にはスズキ「ソリオ」が入った。

 CM総研はこれらの中からレイバックに注目した。運転支援システム「アイサイト」のCMに出演した藤井隆が妻の乙葉とともに登場。レイバックの運転席で、乙葉がステアリングを握るのは「何年ぶりだろう…」と言いながら視線を送ると、助手席の藤井が「落ち着いて」と声を掛ける。そして乙葉は緊張した面持ちでアクセルを踏み、前方のパネルとの衝突直前で停車すると「わ、止まった!」と驚く内容だ。実証的な表現を通し、分かりやすく安全性をアピールした。

 50歳代男性などから支持を集め、CMに好感を示した全員が商品を「試してみたい」と回答した。CM好感要因は「商品にひかれた」でポイントを伸ばしたほか「時代の先端を感じた」では総合5位につけた。視聴者からは「革新的な技術でワクワクする」「3台のカメラレンズで車を停止、安心感あり」といったコメントが寄せられた。