自動車保険金の不正請求問題で経営が悪化しているビッグモーター(和泉伸二社長、東京都多摩市)が、オリックスを含めた複数の企業に支援要請をしていることが10月3日、わかった。再建計画に関わっているデロイトトーマツファイナンシャルアドバイザリー(福島和宏社長、東京都千代田区)や金融機関が仲介したとみられる。

オリックスは、自動車リースやレンタカーなどを手がけ、ビッグモーターが持つ経営基盤に関心を示していたとされる。ただ、関係者によると、支援企業の候補は複数にわたっており、現段階でオリックスに決定したわけではないという。

ビッグモーターは単独再建を諦め、外部の資本を入れる方向で再建を目指している。「信用面での棄損を補完することが最重要課題」(幹部)としており、創業者の兼重宏行前社長のイメージを刷新することを目指している。ただ、ビッグモーターは様々な方面の補償を抱えており、最終的に支援企業が決定するまでには時間がかかるとみられている。