三菱自動車と日立製作所は25日、電動車の使用済みバッテリーを活用した可動式蓄電池の共同実証を始めたと発表した。三菱自「アウトランダーPHEV」の電池を日立ハイテクの「バッテリキューブ」に搭載し、災害時などで実用性があるかを年内いっぱい検証する。

 バッテリキューブには、容量が7割を切った電池を用いる。バッテリキューブにはアウトランダーPHEV3台分の電池を搭載する。日立ビルシステムの外部給電機能(V2X)システムと、バッテリキューブをチャデモV2H(ビークル・トゥ・ホーム)コネクタで接続し、日立のエレベーター「アーバンエースHF」を稼働させる。実用性や充放電技術を検証する。

 使用済みバッテリーは再利用後、最終的にリサイクルし、リチウムやコバルト、ニッケルを回収してバッテリー材料としての活用を目指す。

 三菱自と日立はそれぞれ、電動車バッテリーのリユースとバッテリキューブの事業化を24年度に開始することを目指す。