フェラーリ・ジャパン(ドナート・ロマニエッロ社長、東京都港区)は、公道仕様車として同社史上最高のパフォーマンスを持つ「フェラーリSF90XXストラダーレ」を初披露した。SF90ストラダーレをベースとする799台限定生産車で、公道を走行できるモデルとして最大となる最高出力1030馬力のプラグインハイブリッド車(PHV)だ。

 フェラーリは、サーキットに限って性能の限界まで試せるモデルに改造する「XXプログラム」を一部顧客向けに展開している。限定生産車は、このプログラムのコンセプトを適用しながら公道を走行できるように開発した。

 リアミッドシップのV型8気筒ターボエンジンは「F154FB」をベースに、燃焼室に特殊な機械加工を施すとともに、新ピストンの採用で圧縮比を高めた。797馬力を発揮するこのエンジンに、フロントアクスル左右独立とリア、合わせて3基のモーターを組み合わせることで、SF90ストラダーレから30馬力向上させている。最高速度は時速250㌔㍍。

 空力性能では「フェラーリF50」以来となる固定リアスポイラーを採用した。ダウンフォースはベース車の最大値から倍増したという。日本市場への導入時期などは未定。

 限定生産モデルは、都内でこのほど開いたオーナー向けイベントで公開した。今週末に鈴鹿サーキットで開かれる「F1日本グランプリ」に出場するレーシングドライバーのシャルル・ルクレール選手も参加した。