ビッグモーター(和泉伸二社長、東京都港区)による自動車保険金の不正請求問題を受けて、リクルートは9日、同社の中古車検索サイト「カーセンサー」でビッグモーターが扱う車両情報の掲載を同日付で停止したことを明らかにした。リクルートによると、カーセンサーでは7月下旬時点で、ビッグモーターの車両情報を約2万2千台分掲載していたという。リクルートは掲載を停止した理由を「総合的に判断を行った」(コーポレートコミュニケーション推進室)としている。
中古車情報を取り扱うウェブサイトは、中古車事業者にとって大きな販路になっている。特に、カーセンサーは一般客にも知名度があるサイトの一つで、ビッグモーターにとって影響が大きいと予測される。
ビッグモーターは現在、整備入庫が落ち込んでいるとみられる。保険販売や金融商品を引き受けてきた取引先も関係を見直す動きが加速している。目立つCMの放映も取り止めており、一般客への情報発信の手段がさらに限られることで、中古車販売の痛手となるのは間違いない。