損害保険ジャパンは3日、自動車保険金の不正請求をしていたビッグモーター(和泉伸二社長、東京都港区)と、保険代理店の委託契約の終了で合意したと発表した。また、同社が修理した損保ジャパンの保険契約者の車両について、過去にさかのぼって調査する。不正請求の疑いがある事案が明らかになった場合は、ビッグモーターに再確認を求める。不正が判明した場合は、保険等級の訂正や返金などの手続きを進めるとしている。

 代理店委託契約の終了に伴い、ビッグモーターで保険契約したユーザーの事故の連絡や、住所や契約条件の変更などの問い合わせは、損保ジャパンに集約する。代理店の変更などは順次書面で連絡するものの、早期変更を望むユーザーからは、1日に開設した専用相談窓口(電話=0120―018―863)で受け付ける。

 同社は現在、ビッグモーターが過去に修理した車両を再調査する「ビッグモーターお客さま対応室」を設置し、修理時に提出された写真や見積書などの調査を進めている。8月下旬からビッグモーターで過去に修理したユーザーに対し、専用相談窓口と今後の調査の進め方などを記載した書面を順次送付する。対象は過去3年の間に、損保ジャパンの保険契約者の車両が関係した事故で、車両をビッグモーターで修理したユーザーとなる。

 一方、三井住友海上火災保険も3日、ビッグモーターが過去5年間で修理した車両について調査する方針を明らかにした。