トヨタ自動車は2日、本格オフロードSUV「ランドクルーザー」の中核モデル「250」シリーズを世界初披露した。ランクル初となるハイブリッド車(HV)も設定した。日本ではまず、エンジン車を2024年前半に発売する。トヨタは、へビーデューティーモデルの「70」シリーズも今冬に再販する。

 250シリーズは、09年に発売した4代目「ランドクルーザープラド(150系)」の実質的な後継モデルに当たる。ランクルシリーズの新たな中核モデルとして追求したのは「原点回帰」(サイモン・ハンフリーズ執行役員)だ。ランクルに求められる信頼性や耐久性、実用性を追求し、上位モデル「300」シリーズと同じプラットフォーム「GA―F」を用い、悪路の走破性も高めた。

 パワートレインは仕向け地ごとに5種類用意した。新設定する排気量2.4リットルガソリンターボと8速AT(自動変速機)を組み合わせたHVは北米と中国に導入する。国内向けは2.8リットルディーゼルターボと2.7リットルガソリンを計画しており、販売動向を見据えてHVの導入も検討する。

 デザインも原点回帰を図った。旧来のランクルを彷彿(ほうふつ)とさせる水平基調のシンプルなデザインを採用したほか、前照灯には「丸目」と「角目」の2種のデザインを用意した。前部バンパーは、悪路走行時に破損した場合も容易に交換できるようにした。

 70シリーズの国内販売は、04年の販売終了、14年の限定販売以来となる。パワートレインは従来のガソリンエンジンから2.8リットルディーゼルターボへと刷新し、外装デザインなども改良した。