国土交通省は、自動車保険金の不正請求問題を起こしたビッグモーター(和泉伸二社長、東京都港区)を道路運送車両法違反の疑いで立入検査する。28日午前9時から札幌や東京、福岡など全国34店舗を対象に国交省職員が検査に入る。

国交省は、26日に同社の和泉社長ら幹部を呼んで事情を聞いていた。ビッグモーターが弁護士などに依頼してまとめた調査報告書によると、同社は入庫車両に社員が故意に傷をつけるなどして損害保険会社に修理代を水増し請求したり、不要な部品交換や板金・塗装を行っていた疑いがあることなどが明らかになっている。

道路運送車両法の施行規則では、行っていない点検や整備の料金を請求したり、依頼されていない点検や整備を不当に行い、料金を請求することを「過剰請求」として禁じており、国交省はこれに違反する疑いがあると判断したもようだ。