国土交通省関東運輸局(新田慎二局長)は27日、ビッグモーター(兼重宏行CEO、東京都港区)が運営する「ビッグモーター宇都宮南店」(栃木県宇都宮市)で不正車検を確認したとして、道路運送車両法違反により指定整備事業の指定取消などの行政処分を行ったと発表した。速度計誤差の検査を実施せず、保安基準適合証を交付していた。3月に熊本浜線店(熊本市中央区)でも同様の不正行為で指定取消処分を受けていた。

 4月中旬に宇都宮南店に対して監査を実施し、過去2年間分の記録を確認したところ、58台で速度計誤差の検査が未実施だったことが確認された。速度計の検査が困難な車両は基準車と並走して検査を行う必要があるが、業務の繁忙を理由に行っていなかった。指定整備記録簿の虚偽記載も行っていた。

 同局は、同店が道路運送車両法に違反しているとして、指定自動車整備事業の指定取消と自動車検査員2人の解任命令を27日付で行った。